ケミカルプリントの創業
ケミカルプリントは創業者・瀬戸 洋の卓越したアイディアを事業化することで発展してきました。会社員時代にスクリーン印刷を応用した「蛍光塗料の塗布の機械化」という、当時では画期的な技術を確立させた瀬戸は、1965年に特殊印刷を中核事業とした「ケミカルプリント(化学の印刷)」を設立しました。
特殊印刷とともに当時注目を浴びていた超音波技術をガラス彫刻に応用・実用化させることに成功し、硬く脆いガラスへの微細加工を世に送り出しました。また超音波加工を水平展開させた翡翠(ひすい)など宝石・貴金属加工を手がけ、翡翠をジュエリー品としてだけではなく印鑑やゴルフパターに加工し販売するという奇想天外ぶりが好評を博しました。
事業創出を続ける私たちにとって大きな発展の契機となったのが、1969年頃から開始した「プリンタードラムへのエッチング事業」です。当時大ヒットしていた印字式計算機の印字車(プリンタードラム)の量産化という難題に白羽の矢が立った当社は、印刷・エッチング技術を結集させ、数ヶ月間で月産約25倍の量産製造法を確立しました。この実績が、高度なエッチング技術を有する会社としてケミカルプリントを評価していただくきっかけとなりました。
このように常識では思いつかない、もの・コトを組み合わせ、成果が出るまで粘り強く探求し続けるという創業当時からの心は「常識をわきまえた非常識の実行」という社是で現在も私たちの最も大切な価値観として受け継がれています。